昨日、夜中に目が覚めて、テレビをみたらNHKアーカイブスで
小早川秋聲 「國之楯」が映っていた。
恥ずかしながら今までこの画家のことを知らず、
この画もはじめて見たのだが、そのままその番組を最後まで見ていた。
画家は従軍画家として、この画を描いたが、軍部から返却されたときの題は
「軍神」で、その後「大君の御楯」となり、たしか昭和43年には
今の「國之楯」という題で、画の背景も今の黒塗りになったそうだ。
番組では、赤外線などあてて、当時の画を再現していたが、
黒塗りの背景には桜の花びらや五枚の桜の形が淡い色彩で降るような表現がされていたらしい。
軍部から返却されたということが、当時の画家当人にとっては、
心外なことだったようだけれども、のちのことを考えると、
そのことによって芸術的な価値が高まったというようなことを、
加藤登紀子さんは話していたが、私もそうだな、と思った。